WORKSIGHT[ワークサイト]29号 アーカイブする? Archive?
WORKSIGHTはコクヨがコンテンツレーベル黒鳥社と共に「自律協働社会」というありたい社会像を手がかりに、循環型経済、コモンズ、Web3、ローカリティ、ケア、DAO等々、これからの社会を考える上で重要な指針となりうるテーマやキーワードを拾いあげ探究していき、ニュースレターやポッドキャスト、イベントなどを行ってきたオウンドメディア。
本書はWORKSIGHTのペーパー版として2025年に刊行されたもの。
データがあふれる時代に、わたしたちは何を未来に伝えるべきなのでしょうか。今号の特集「アーカイブする?」では、「記録」「保存」「継承」といった行為を、企業・文化・アート・哲学の観点から多面的に見つめ直します。
巻頭では、ロンドン某所にある世界有数の個人アーカイブである〈アーカイブ・オブ・モダン・コンフリクト〉のオフィスを訪れ、主宰のティモシー・プラスにインタビュー。戦争や社会の断片を蒐集し、「語られざる歴史」を再編集する試みはなぜ行われているのか。選定基準も分類もないアーカイブの極意に迫ります。
続いては、コクヨと関わってきた個人の人生から社史をまとめ直すプロジェクト「コクヨの生活社史」にフォーカス。社会学者・岸政彦と個人の声をアーカイブする方法について考えます。そのほかにも、ヤマハ・川島織物セルコン・ポーラ文化研究所に見る企業アーカイブの現在、建築・デザイン事務所スノヘッタによる“人と知が出会う風景”としての図書館設計など、アーカイブの事例を紹介します。
さらには、作家・円城塔、人類学者・ティム・インゴルド、漫画家・今日マチ子らによる「アーカイブの哲学」では、記憶と想像、身体と記録のあいだをめぐる思索を展開。情報学者・山田奨治が読み解くデジタル時代の知の共有と著作権の課題、メディア美学者・武邑光裕が論じる「記憶の時代」の新たな文化の姿など、アーカイブをとりまく議論を多層的に掘り下げます。
今問うべきは「何を残すか」ではなく「なぜ残すのか」。ぜひご一読ください。
書名:『WORKSIGHT[ワークサイト]29号 アーカイブする? Archive?』
編集:WORKSIGHT編集部(ヨコク研究所+黒鳥社)
ISBN:978-4-7615-0937-8
アートディレクション:藤田裕美(FUJITA LLC)
発行日:2025年11月10日(月)
発行:コクヨ株式会社
発売:株式会社学芸出版社
判型:A5変型/128頁
定価:1,800円(税抜き)